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各国の男子年齢層別の自殺率を見ると75歳以上の高齢者の自殺率が最も高い国が大半を占めている(下表参照)。
世界で最も自殺率が高いリトアニア、ロシアをはじめとする体制移行国では、男子45-54歳(あるいは55-64歳)の自殺率が最も高い。日本もこのグループに属している。
自殺率が比較的低い英国、あるいはオーストラリア、ニュージーランドといった旧英国植民地では男子25-34歳といった若年層の自殺率が相対的に高い。
自殺率の長期推移と日米比較の分析から最近の自殺者数急増の特殊性を明確にしておこう。長期推移や対外比較の場合は、人口母数が大きく異なるため自殺者数の実数よりも自殺率を用いる。自殺率は人口10万人当たりの自殺者数であらわされる。
かって日本は自殺率の高い国として知られていた。戦後の高度経済成長期以前の時期のことである。その時期、高齢者と若者の自殺率が高かった。現代でも多くの国で高齢者の自殺率は高い。体が弱くなり自力で稼ぐことが困難であるための生活不安、及び高齢になるにつれて襲いかかる病苦、この2つが高齢者の自殺率を高くする要因である。終戦後の若者の自殺率の高さは、戦前の軍国主義、鬼畜米英の時代から、敗戦、占領、民主化という価値観の180度の転換に対して、まじめな若者は対応し得なかった点を要因としてあげることが多い。
その後、高齢者や若者の自殺率は目立って低下し、日本の自殺率水準は中位となった。1955年と1995年の対外比較をすると以下である。
自殺率−10万人当たり自殺死亡数−
1955年 日本:25.2 米国10.2 仏15.9 独19.2
1995年 17.2 12.0 20.8 15.8
若者の自殺率の低下は価値観の転換が定着した点に求められよう。また、高齢者の自殺率の低下は、国民皆保険・皆年金といった社会保障や医療制度の発達によるところが大きいと考えられる。これ自体、経済の高度成長や所得増加と並んで、日本が世界に誇れる成果といえる。
ところが、長引く経済不況や失業率の急増、日本型経営システムの制度疲労などに伴って、1998年以降、各年齢で自殺率が上昇し、特に中高年の自殺率が他の年齢層と比べて非常に高いという構造が日本の特徴となった。日本の年齢別自殺率は50歳代後半の71.1人をピークに山形となっており、高齢に伴う自殺率上昇の減少は70歳代後半からみとめられるのみである。
米国と比較すると、日本の自殺率の年齢構造は、米国では高齢者になると自殺率が高くなるが、60歳代未満ではほとんど自殺率は一定であるのと比較して、極めて特異であることが分かる。フランス、ドイツ、イタリアなどヨーロッパ諸国も米国とほぼ同様の構造となっている(図録2770参照)。失業率の年齢構造を欧米について調べてみるとドイツはやや日本と似ているが全体的には日本のように中高年で特に高い失業率とはなっていない。自殺率の年齢構造は失業率の年齢構造とリンクしていることがうかがわれる。
ヤフーニュースから引用
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世界で最も自殺率が高いリトアニア、ロシアをはじめとする体制移行国では、男子45-54歳(あるいは55-64歳)の自殺率が最も高い。日本もこのグループに属している。
自殺率が比較的低い英国、あるいはオーストラリア、ニュージーランドといった旧英国植民地では男子25-34歳といった若年層の自殺率が相対的に高い。
自殺率の長期推移と日米比較の分析から最近の自殺者数急増の特殊性を明確にしておこう。長期推移や対外比較の場合は、人口母数が大きく異なるため自殺者数の実数よりも自殺率を用いる。自殺率は人口10万人当たりの自殺者数であらわされる。
かって日本は自殺率の高い国として知られていた。戦後の高度経済成長期以前の時期のことである。その時期、高齢者と若者の自殺率が高かった。現代でも多くの国で高齢者の自殺率は高い。体が弱くなり自力で稼ぐことが困難であるための生活不安、及び高齢になるにつれて襲いかかる病苦、この2つが高齢者の自殺率を高くする要因である。終戦後の若者の自殺率の高さは、戦前の軍国主義、鬼畜米英の時代から、敗戦、占領、民主化という価値観の180度の転換に対して、まじめな若者は対応し得なかった点を要因としてあげることが多い。
その後、高齢者や若者の自殺率は目立って低下し、日本の自殺率水準は中位となった。1955年と1995年の対外比較をすると以下である。
自殺率−10万人当たり自殺死亡数−
1955年 日本:25.2 米国10.2 仏15.9 独19.2
1995年 17.2 12.0 20.8 15.8
若者の自殺率の低下は価値観の転換が定着した点に求められよう。また、高齢者の自殺率の低下は、国民皆保険・皆年金といった社会保障や医療制度の発達によるところが大きいと考えられる。これ自体、経済の高度成長や所得増加と並んで、日本が世界に誇れる成果といえる。
ところが、長引く経済不況や失業率の急増、日本型経営システムの制度疲労などに伴って、1998年以降、各年齢で自殺率が上昇し、特に中高年の自殺率が他の年齢層と比べて非常に高いという構造が日本の特徴となった。日本の年齢別自殺率は50歳代後半の71.1人をピークに山形となっており、高齢に伴う自殺率上昇の減少は70歳代後半からみとめられるのみである。
米国と比較すると、日本の自殺率の年齢構造は、米国では高齢者になると自殺率が高くなるが、60歳代未満ではほとんど自殺率は一定であるのと比較して、極めて特異であることが分かる。フランス、ドイツ、イタリアなどヨーロッパ諸国も米国とほぼ同様の構造となっている(図録2770参照)。失業率の年齢構造を欧米について調べてみるとドイツはやや日本と似ているが全体的には日本のように中高年で特に高い失業率とはなっていない。自殺率の年齢構造は失業率の年齢構造とリンクしていることがうかがわれる。
ヤフーニュースから引用
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